Tuesday 1 October 2013

【番外編】 Manga and Rock in the 1970's

【番外編】 (Be careful! The post may have nothing to do with Jimmy this time.) 
今日のポストは、リアル・ジミーとほとんど関係ないことです
事実に即したジミー・ネタを期待してこのブログを読んで下さる方がもしいたら、十分警戒して下さいw
「読んで損した」と思う方がいるといけないので初めにお断りしておきますが、今日はほとんどマンガの話でリアル・ロックはあまり関係ないかもです・・・w

個人的な話で大変恐縮ですが、私、子供の頃は人並みに(?)マンガを読んで育ちましたが、大人になってからは漫画喫茶も行かないし、現在の住処にマンガは一冊もありません(でした)。
それは読むとハマってしまい、他のことができないから、置かないようにしていたのです(・・・ただでさえグズですから!)最近(でもない)は『のだめカンタービレ』が面白かったけど、読み終えた後、心を鬼にして全巻Book Offで売りましたw

しかし今回、Rockshowでジミーを見て、ジミーが主人公のマンガを読みたい、そしてできれば大和和紀さんに描いてもらいたい、となぜか思ったのでした。

大和和紀さんは、『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』等で知られる大変有名な漫画家さんです 

子供の頃に読んだ大和さんの一巻本(?)のマンガで、『あい色神話』というのがあります。1970年代のアングラ(多分)とか出て来たりするのですが、とても好きなマンガのひとつです(実家にあるかなー)。




で、幼少の頃、ピアノや習字の先生の家で読んだマンガ(何しに行ってたんだw)を今、思い出すと、70年代のマンガって、ロックに全然関係無い内容でも、なんかロック色がすごく濃かった気がするのです。
典型は、ジギースターダストみたいなルックスの人物がよく登場するんですよーw

で、長い間マンガが無かった我が家に久々にやって来たマンガは!

大和和紀さんの『KILA』です!(知ってますかー?)
ブリティッシュ・ロックの聖地ロンドンが舞台ではありますが、ロックは全く関係無い内容です。しかも主人公のキラはシェークスピア役者!!!(途中で転職しますw)
にもかかわらず、まず彼の名前・・・キラ・クイーン!!!!!!wwwwww
そしてこの表紙!!!(こういう場面は全くありませんwwwww)




キラは女性とみまごうような美貌の持ち主ですが、人を殺すことを何とも思わない悪い奴()です。大和さんには珍しいピカレスク・マンガです。
とても面白いと思うのですが、絶版で、古本で手に入れました。



このDavid BowieもKILAのモデルじゃないかと思うわ〜w

で、これも今回再び読むまで私自身、忘れていたのですが、この作品の中に、話の展開とはほとんど関係無いと言っていいが、主人公のキラにとってとても大切で、且つ読者に強い印象を残す(多分)アレクという少年が登場します。

このアレクを見て、なぜ大和和紀さんにジミーを主人公にしたマンガを描いてほしいと思ったか自分で勝手に納得しました。

このルックス!
Stone the Crowsの頃のジミーと似ていると思いませんか?(姫様カットの髪型がw・・・え、似てないですか?スミマセン m(  )m )




なお、アレクはとても清い少年で、誰にも心を許さないキラに「唯一の神聖」と言わしめるような、絶対的許容力を持った、ほぼ形而上学的な存在で、リアル・ジミーとは多分性格が全然違うと思います(ジミー、性格キツそう・・・)w
たとえどんなに良い役者が演じたとしても、実写や現実世界にはあり得ないアレクのような人物が、マンガの中ではリアルに存在してしまうマンガのパラドックスてすごい!

このマンガの中で、キラはしょっちゅうアレクを抱きしめ、ベタベタします。
萩尾望都さんの『ポーの一族』(のアランとエドガー)や『トーマの心臓』もそうですが、こういうマンガがアメリカにあったら、きっとゲイ・コーナーに置かれてしまうと思うのですが、キラとアレクの間に性愛的な関係はありません(なおキラは女性と結婚するし、異性愛の対象としてはマドロンという別の女性が登場します)

そもそも日本の(エロくない)マンガやアニメに出て来る王子様初めカッコいい男の子って,彼らに恋に落ちている少女読者にとって、性愛の対象ではないことの方が多いのではないでしょうか(その点、アメリカでティーンに大人気の『トワイライト』のヒロイン、ベラの究極の望みは「エドワードと寝て彼の子供を生みたい!」というのが全く対照的で興味深かったです)

リアル・ジミーは、インタヴューなどを聞いていると、生意気そうだし、性格は女の子っぽいところは全然無い普通の男の子と思うのですが、すごく痩せてて華奢だし、「女の子みたいな」という形容が似合うような可愛い顔と小柄な体つきをしています。

18歳のジミーの演奏を観た人が「12歳くらいに見えた」と言っています。
Stone the Crowsのビデオの19〜20歳くらいのジミーも、14歳くらいの少年に見えます。
「女の子っぽい少年」というよりは、性未分化の子供のようです。

「見る」人の勝手な想像力が投影される対象の表象として、ジミーとアレクは通じるものがあり、ギターや音楽のことにあまり興味が無くても、「ジミー素敵♡」と思ってしまう女の子は多いのではないでしょうか。

ジミーとアレクの共通点:華奢で女の子ようなルックス、天才(ギターとチェス)、ネタバレ注意!>>>早逝(ジミーをモデルにしたのかと思ったら、大和さんがアレクを死なせた方が先で驚きました!)

ここでものすごく主観的ですが、ジミー・アレク系(?)ではないか?と思う70年代(?)マンガの画像いくつかあげておくw(作者と原作と人物の名前全部わかる人、正直に申告しなさい!w)








余談ですが、私はマイケル・ジャクソンのファンでもありますが、彼がアメリカで叩かれた大きな理由のひとつは、マイケルが「男でも女でも、白人でも黒人でも、大人でも子供でも」なかったからだと思っています(フランク君が書いた回想録を読むと、マイケルも本当はわりと普通の男の人だったようでちょっと安心しましたが)。
アメリカでは「男は男らしくマッチョで、女は女らしくセクシーで」という考えが、今も支配的に思えます。

で、次に私が思い出すのは、(話はどんどん飛躍します、もうほとんどジミー関係ありませんwww)、フィギュア・スケーターのジョニー・ウィアー君です。



彼も日本での人気が高いですが、アメリカでは一時期(対照的に男臭いライサチェックがヴァンクーヴァーで優勝した頃)、ひどく叩かれていました。
あの頃はまだカミングアウトしていなかったのですが、とてもカッコいい事を言っていました。

「男らしさ(masculinity)とか女らしさ(feminity)なんて考えは古臭いし、自分の趣向を公表する必要もない」と。

そうなんですよ〜。我々ストレートの人間や明らかにストレートに見える人間は、性的趣向を公表しろ!と圧力をかけられることはないのに、ゲイの方やゲイっぽく見える人は本当にプレッシャーが大変です。
放っておいてあげて下さい(結局、ジョニーはカミングアウトし、その後はすっかりはっちゃけてるようで、前より楽しそうですがw)

…とものすごく脱線しましたが、日本は少女マンガの例に見るように、性的徴候をあからさまに誇示しなくていい、いわばユニセックスな文化があるので、マイケルもアメリカほど叩かれないし、他人に(比較的)寛容(または無関心w)な英国でジミーは叩かれていないと思いますが、音楽とあまり関係ないところで、あまり男臭くないルックスのジミーの、女性ファンが最も多いのは日本ではないかと私はにらんでいます(だからどうしたw)

繰り返しになりますが、ジミーにしろマイケルにしろジョニーしろ、公人である彼らは見る人の勝手な想像力の対象になってしまいます。


「マンガ+ロック」ネタに戻りますが、これぞまさにロック漫画!というマンガがあります。
水野英子さんの『ファイヤー!』です




なかなか感動的な漫画です(これも絶版で、実は国会図書館に読みに行って、同図書館勤務の後輩に「ここは漫画喫茶ではありません」と叱られましたw 余談ですが、国会図書館内の喫茶店にあるチープなホットケーキとナポリタンが好きですw)

ロック・スターになる主人公アロンのモデルは、ウォーカー・ブラザーズのスコットなのだそうです(んー、ちょっと古い?60年代?)





カッコいいですね〜

(オマケ↓)



↑Walker Brothers: The sun ain't gonna shine anymore (1966)
(80'sにAir Supplyがカヴァーしてましたよね?この歌詞の中の、"nothing to lose but no more to win"という箇所は、U2の"With or Without you"に影響を与えたかも?)


↑『スコット・ウォーカー30世紀の男(Scott Walker 30 Century Man)』(観た?)

このマンガの冒頭で、アロンの仲間のジョンがこんなことを言います。
「君たちファンは、アロンのことは何でも知りたがった。好きな色さえ知りたがった。でも彼の心を知ろうとはしなかった」

本当にそうです。
もう亡くなってしまったジミーやマイケルが本当はどんな人で何を考え思っていたか、私達には知る術もありません(生きている身近な人でも、本当はどんな人かなんて何も知らないかも、なんですけどね...)

ジミーの命日記念ポストの次に、こんなふざけたrandom thoughtな内容でスミマセンでした m(  )m
次回以降は真面目にポストします!

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