Sunday, 27 October 2013

WingsやCrows等、メンバーとして正式に所属したバンド以外で、Jimmyのギターが聴けるCDをご紹介するコーナーです

...それはこれだ!
「ビーチト」by リッキー・マーティン、1977年(日本では2006年リリース


...誰でしょう?

あの、皆がよく知っているリッキー・マーティン(Richy Martin)ではありませんwwww
(メヌードで2番目に人気があり、"Maria"、FIFAワールドカップ・フランス大会公式ソング"Cup of Life"、"Livin' La Vida Locca"などのヒット曲で知られる)

Ricci Martinです。正しく綴っても、ggると上のRickyが出て来てしまうのですが・・・

Ricciを知らなくても、お父さんである俳優Dino(ディーン・マーティン=Dean Martin)をご存知の方は多いと思います

上の"Beached"というアルバムは、カール・ウィルソン(Carl Wilson)のプロデュースによるものです
そうです、ビーチボーイズ(Beach Boys)の!(さぁ、オタク・ブログの様相を呈してきたぞ・・・)

実はCarl Wilsonは、後にRicciの妹と結婚したのでした。そのつながりによるものでしょう。
このアルバムにはCarlの他に、デニス・ウィルソン(Denis Wilson)、リッキー・ファター(Ricky Fataar)ら、Beach Boysのメンバーが参加しているので、コアなBeach Boysファンには知られたアルバムのようです。
その他に、シカゴ(Chicago)のピーター・セテラ(Peter Cetera)、リー・ロックネイン(Lee Loughnane)、 ウォルター・パラゼイダー(Walter Parazaider)らも参加。
...これ、めっさマニア好みのアルバムかもしれんw

Jimmyは当然、リード・ギタリストとして参加。
前にうpした記事で、Jimmyの葬儀の時に、Sir Paulらに混ざって香典(?)を送ったアーティスト達の中に、Beach Boysがあり、Jimmyとのつながりがよくわからなかったのですが、そういうことだったのだと思います。まぁ、Capitolつながりかもしれない。

一つ一つの曲のクレジットが手元に無いので、どれがJimmyのギターか確実なことは言えないのですが、"Moonbeams"のギターソロが、一番Jimmyらしさがfeatureされているように思います。"Little Jody"のような、明るいのびのびしたゴージャスな演奏を楽しむことができます


80年代風の明るいポップ・ロック、西海岸風サウンド、音質も良く、さすがBeach Boysのメンバーのこだわりを感じます
BEACHED ←こちらのブログは、このアルバムについて詳しいです。Jimmyの名前は出て来ませんが・・・

Jimmyが"Beached"の録音に参加した時の模様をRicciが語った言葉を、例によってPaul Salley君がうpしてくれいたので、かなり適当な訳ですが、ここにご紹介させて頂きたいと思います。(Thanx so much, Paul!)


「...ある晩、カールが言った。『今晩、本当に特別なゲストが来るよ。』なぜか彼の声には今まで聞いたことがないようなトーンがあった。

次に、その若い、小柄で、長い髪の、ギターを持った男が、とても静かにスタジオに入って来た。特に歓迎とかそういうものはなく、他の人達とも仕事をしていたから、彼にほとんど気づかないくらいだった。

コントロール・ルームのガラス越しに見た時、自分の目が信じられなかった。長い間大ファンだったジミーがそこにいる。ただスタジオにいるだけではなく、アルバムで一緒にプレイするんだ。ブン殴られたみたいだった。カールは、僕がジミーの演奏をどう感じているか知っていた。そして彼がそこにいる。

言うまでもなく、ジミーの演奏はいつも通り、やり過ぎない完璧さだった。彼は仕事をするのも、それ以外の時も楽しい男だった。

最後にジミーは僕達に礼を言って、機材をしまい、去って行った。最初と同様、特に送別とかはなく。

彼が去って行く時、こう思った。何てこった…彼が僕達に礼を言ったなんて。

リッキー・マーティン」


...(´;ω;`)ブワッ

このアルバムも探せばまだ買えますヨ。

Wednesday, 23 October 2013

なんか最近また更新できていないので、取り急ぎこれだけうpする

前に書いたOne in a Millionのデビュー曲ですが、CD出てます!(前髪パッツンw)


探せば、現在も入手可能です
ただ、このCD自体は、2008年に出たものだそうです
1967年当時シングルカットされた、"Use Your Imagination/Hold On"と"Fredereek Hernando/Double Sight"が収録されています

一言で言えば、60年代のサイケデリック・サウンド!加えて、Beatlesの初期〜SGT Peppers〜White Albumとか、Beach BoysのPet Sounds的フレーバーもあり、60年代の新しい感ムンムンですw
Jimmyのギターも相変わらずうまいです。Thunderclap Newmanの頃の音に近い気がします
音質はあまり良くないですが、お兄さんのJackさんのdrumsもいいですね


↑CDの中に入っていた解説についていた写真。Jimmyの隣がJackさんですね


↑ジャケット裏面のちょっとぽっちゃりしたJimmy ...うぷぷw


...そして、突然すごく飛びますが、Jimmyの最後の録音になってしまったThe Dukesのデビューアルバム。1979年9月、Jimmyの亡くなる前週にリリースされました... (´;ω;`)ブワッ
こちらも入手可能です


前にも一度ご紹介しましたが、80年代の明るいややハード系(?)ロック色濃いアルバムです
歌詞は聞いててちょっと恥ずかしくなるくらい凡庸ですが
実はこのCDのもう一つの聴き所は、元CrowsのRonnie Leahyのkeyboardsです
この人、本当にうま〜い!
クレジットを見ると半数以上の曲が、Milller AndersonとRonnieの共作なんですね
なんか曲調とか、70-80年代日本の輝かしいプログレバンド(としておく)GODIEGOを彷彿とさせます(本当か?w あ、浅野孝巳さんのギター、結構好きですw Ronnieはミッキー吉野みたいじゃないですか、テクがw)

シングルカットされたノリのいい"Heartbreaker"は、"Medicine Jar"や"Wino Junko"と同じく、Jimmyと元CrowsのColin Allenの共作です。

他にも、アルバムに収録されなかったJimmy曲の音源があるらしいです。いつか陽の目を見る日が来ることを祈ります・・・・


↑解説の写真

Tuesday, 15 October 2013

台風が来たのでBlogを更新します(予定が変わりちょっと時間ができたの意、皆様どうぞご無事で!)

Stone the Crowsのことは何回か書いたのですが、今日はBlueのことを書きたいと思います

マギーさん(Maggie Bell)がCrowsを脱け、ほどなくして、JimmyもCrowsを辞めてBlueに加入したことは前にも書きました

BlueMarmaladeというGlasgow出身のバンド(1961年にGaylordsという名前で活動を始めて以来、メンバーもバンド名も流動的で、現在のMarmaladeにオリジナル・メンバーは誰もいない)に1971年から在籍していたguitarist&voclasのHughie Nicholson(んー、元のThe Poetsというバンドではdrums担当?【要確認】)が、1973年にMarmaladeをやめて作ったバンドです


Melody Maker, 2 June 1973, pg: 9

JimmyのBlue加入を伝える記事です(相変わらずマイクロフィルムからのコピーは画像の質が酷くてすみません。ところでこの写真、本当はJimmyの隣にMaggieさんが写ってたハズ・・・)

この時のJimmyとNicholson以外のBlueのメンバー:
Ian McMillan (bass)
Timmy Donald (drums)
共に元White Trashというバンドにいたらしい

Blueがアルバムを出したのは、RSO Recordsという新しい会社で、この会社は、CreamやBee Geesの(元メンバーらの?)マネージャーをしていたRobert Stingwoodが設立しました。
このRobert Stingwoodは、"Hair""Jesus Christ Superstar""Saturday Night Fever"をプロデュースした人ですよ〜!!!(なお管理人はこの夏、東京で上演されてた"Hair"を観て、言いたいことがいっぱいあるのですが、それはまたいつか!)

あとですね〜、同じページに山内テツ(Tetsu Yamauchi)氏がFacesに参加した、というめっさtriviaな記事が載っているのです!!www
図書館でJimmy関連の記事集めをしている時、Jimmyに関係なくても本当に思いがけない記事にいっぱい出くわし、ついつい横道にそれてしまうのですが、まあ、調べものしてると新聞でもネットでも同じですねw

結局、Jimmyはわずか3ヶ月ほどで、Blueを辞めてしまいます


Melody Maker, 15 Sep 1973, pg: 4 

JimmyのBlue脱退を伝える記事。最後に「Jimmy McCullochは元CactusのヴォーカリストPete Frenchと自身のバンドを結成する予定」とありますが、Tundraのことですよね。
この他に実はこのページのメイン記事は、Henry McculloghとDenny SeiwellのWings脱退を伝える内容なのです!この後しばらくして、JimmyはWingsに正式に参加するのですからなんかフシギ〜

Blueについて、後のJimmy様のお言葉:
ドイツに行って、いくつかギグをした。クラブで4日、フェスティバルでチャック・ベリーやThe Facesと。ガッツが足りなかった」「僕は変な服を着てて、皆はジーンズを履いてた。初めから自分は浮いてた。合わなかったんだ」(Melody Maker, 30 Nov, 1974, pg: 28 ー実はこれ、Jeff BrittonらWingsのメンバーとインタヴュー受けてる記事なのですが、他にも色々面白いこと書いてあるので、いずれまたご紹介します)

The Faces(1969-1975)は、Steve MarriottHumble Pieを結成するためにThe Small Facesを脱退した後、残りのメンバーで作ったバンドです(残り物・・・w)
Wings脱退後のJimmyのSmall Faces再建参加に関係あるようなないような・・・
山内テツ氏は、Jimmyと同じステージに立ったんですかね?気になります

...最初の記事に、「Blueのデビュー・アルバムにJimmyは参加していない」と書いてあるし、在籍期間も短いし、こうしてみると、BlueはJimmyのキャリアにおいてあまり重要なバンドではないようにみえるかもしれません。
...でも、でも、実はデスね、Blueの"Little Jody"という曲でJimmyの素晴らしいギタープレイが聴けるのです!!


全編にくまなく響き渡るJimmy様のゴージャスなギタープレイ!!
ダブルトラックで録音されています ^^
この70-80年代(...おおざっぱだな、オイw)の西海岸っぽい明るくゴキゲン♪なサウンドと、「可愛いJodyは僕を捨てて行ってしまった。彼女は未来へ、僕を置き去りにして...」という悲しい歌詞とのミスマッチ(そういうの洋楽には多いですね)もすごく好きで、管理人はここ3日ほどヘヴィロテでこの曲をずっと聴いていますw
個人的には最後の8小節で転調するところもツボですww

なんと、この曲は現在でも購入可能です。iTunesやAmazonで"Little Jody featuring Jimmy McCulloch"で見つかるよ



実は(この枕詞、今日多い...)WingsやCrows以外で、Jimmyのギタープレイが聴けて今も購入可能な曲って、探すと結構あります。おいおいご紹介しますね

Tuesday, 8 October 2013

【追記】
Wow, ちょっとビックリしました〜
前回、blogを更新した直後に、Paul Salley君が以下の写真をうpしていました


左は私が前回うpしたMelody Makerの記事と同じものデスネ(1971年)
「Blog見たんですか?」と尋ねたところ、「まだ」という返事だったので、すごい偶然!
Jimmyのお引き合わせでしょうか(?)

右は1977年の写真だそうで、全然変わってないですね!


【お知らせ】
ところでこのBlogに寄せて頂くコメントは、承認制になっており、管理人が承認しない限り、一般に公開されません。もしJimmyに関するニュースや情報をお寄せ下さる、もしくは個人的に連絡を取りたいが個人情報を晒されたくない、という場合は、その旨をお書き添え頂ければ、公開しませんのでご安心下さい。特にそのような希望が記されていなければ、基本的に公開させて頂きます。

The comment you leave in my blog will not be published until I approve. Therefore, if you like to give me any information/news about Jimmy McCulloch but you don't want to open your personal information to the public, please mention so. I will keep it closed and protect your privacy. (If you don't mention this, I will basically publish it.) Я по-русски тоже понимаю. Je parle français, aussi. Thank you!

Saturday, 5 October 2013

10月はたそがれの国。。。
今日は10月にちなんだ一枚をお届けします(イミフ)


Melody Maker, 23 Oct, 1971, pg:25

Chris Welchという人が、18歳のジミーにインタヴューしています。
Thunderclap Newmanが解散し、John Mayallバンドのツアーに参加し、お兄さんのJackらと共にBent Frameという自分のバンドを結成した頃ですネ。
このバンドは後にJimmy McCulloch Bandに改名を余儀なくされるのですが・・・

One in a Millionが経済的な理由で存続が難しくなり、12歳の時やって来たロンドンでJimmy達が最初に暮らしたのは瀬戸物屋(陶器屋)の上。寝袋で寝たり、やかまし過ぎると言われたり、スコットランド人だから差別されたりして大変だったんデスネ

(記事は前後するので時系列に流れを整理すると、ロンドンにやって来たJimmyはピート・タウンゼント(Pete Townshend)に誘われ、Thunderclap Newmanに参加。"Something in the Air"がヒットするものの、バンドはアルバム一枚だけ出して解散。Jimmyはお兄さんのJackと共にBent Frameを結成。そうこうしているうちにジョン・メイオール(John Mayall)から声がかかりツアーに同行します。)

John Mayall bandでのジミーのギター・プレイは高く評価されています
Jimmy自身も「転機(break)になった」と言っています

ジミヘン(Jimi Hendrix)のマネージャーでThe AnimalsのベーシストでもあったChas ChandlerがジミーをMayallに推薦したというのは興味深いです。ジミヘンはジミーの憧れのギタリストですから。
ジミーが「素晴らしいベーシスト」と言っているLarry Taylorは、The Monkees, Jerry Lee Lewis、後にはTom Waitsともプレイしています


↑1971年10月7日コペンハーゲンでのJohn Mayall bandの78分ものツアー・オーディオがつべにうpされています!ありがとう、ありがとう〜!

Bent Frame(お兄さんのJackの命名)のメンバー募集は、Melody Maker紙に広告を出したようです
ファンから沢山電話がかかってきそう。。。
実際、200本のコールがあったと。

JimmyとJack以外で、最終的に決まったBent Frameのメンバー:
Nigel Baker (drums)
Robbie Patterson (rhythm guitar&voclas)
Barry Smith (bass)

デビュー公演はRoundhouse(London)で10月31日に。

今ではJimmyのスタイルは、基本「ブルース+ハードロック」でいいのではないかと思いますが、Jimmyは自分のスタイルは(ブルースより)もっとmodernだと言っています。
しかしJohn Mayall band以前はブルース・バンドで弾いたことがなかったと言っているし、その経験が自分の方向性を見つけるのに役立ったそうなので、John Mayallの影響は本当に大きかったんですね

さて、子供時代のジミーはソロ・アーティストを目指していたようですが、自分の歌唱力が十分ではないことを本人も認めています
ほんと、ロックやポップスの世界では、いくら楽器がうまくても、歌が歌える+曲が良い、またはそういう条件を満たしているバンドにいないと、難しいですね。。。

Pete Townshendと再会したのは、LondonのDenmark Streetでした
ここはtubeのTottenham Court Rd駅の近くで、ギターショップやライヴハウスなどが多くあるところです♪
別の記事(Melody Maker, 2 September, 1972)によると、2人が会ったのは、Tin Pan Alleyというお店。ご興味のある方は、Google mapでggってみて下さい。今も載っています。近くには、12 Bar Clubなんていうバーもあって興味深いです(12 Barはブルースの基本的なコード進行。4小節×3=12小節。上の記事でJimmyは「リハでは8 Bar(=4×2)しかやっていなかった」と言っています。上の録音でも数えてみると聴き取れるでしょう♪)

これも別記事からですが、11歳にならないジミーが最初に手にしたギターは、Harmonyという会社のギターだったようです
本人はしばしば、本格的なギターのレッスンを受けたことはないと言っていますが、ジミーは音楽一家の出身(お父さんはトランペット奏者、おじいさんは無声映画のピアニスト)で、音楽の素養には十分恵まれていたと思います
レッスンは受けていないけど、自分でコード本を手に入れ、スケールを覚え、練習に励んだようです
またまた別記事(Melody Maker, 4 November, 1972)からですが、ジミーのギター教本は、"The Ivor Mairants Book of Exercises"という本だそうです
ちょっとggったら、ギタリストのIvor Mariants氏が創立した"Ivor Mariants Musicenter"という会社は今も、LondonのTottenham Court Rd.駅の近くにあるようですね
んー、downloadもできるみたい・・・?

Jimmyは「練習はとても大事」と言っています
そうなんです、「天才」と呼ばれる人達は、本当はすごく練習しているんデスヨネ・・・


記事はマイクロフィルムからのコピーなので写真がちょっとひどかったデスネ・・・
多分、本当はこんな感じと思います

Tuesday, 1 October 2013

【番外編】 Manga and Rock in the 1970's

【番外編】 (Be careful! The post may have nothing to do with Jimmy this time.) 
今日のポストは、リアル・ジミーとほとんど関係ないことです
事実に即したジミー・ネタを期待してこのブログを読んで下さる方がもしいたら、十分警戒して下さいw
「読んで損した」と思う方がいるといけないので初めにお断りしておきますが、今日はほとんどマンガの話でリアル・ロックはあまり関係ないかもです・・・w

個人的な話で大変恐縮ですが、私、子供の頃は人並みに(?)マンガを読んで育ちましたが、大人になってからは漫画喫茶も行かないし、現在の住処にマンガは一冊もありません(でした)。
それは読むとハマってしまい、他のことができないから、置かないようにしていたのです(・・・ただでさえグズですから!)最近(でもない)は『のだめカンタービレ』が面白かったけど、読み終えた後、心を鬼にして全巻Book Offで売りましたw

しかし今回、Rockshowでジミーを見て、ジミーが主人公のマンガを読みたい、そしてできれば大和和紀さんに描いてもらいたい、となぜか思ったのでした。

大和和紀さんは、『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』等で知られる大変有名な漫画家さんです 

子供の頃に読んだ大和さんの一巻本(?)のマンガで、『あい色神話』というのがあります。1970年代のアングラ(多分)とか出て来たりするのですが、とても好きなマンガのひとつです(実家にあるかなー)。




で、幼少の頃、ピアノや習字の先生の家で読んだマンガ(何しに行ってたんだw)を今、思い出すと、70年代のマンガって、ロックに全然関係無い内容でも、なんかロック色がすごく濃かった気がするのです。
典型は、ジギースターダストみたいなルックスの人物がよく登場するんですよーw

で、長い間マンガが無かった我が家に久々にやって来たマンガは!

大和和紀さんの『KILA』です!(知ってますかー?)
ブリティッシュ・ロックの聖地ロンドンが舞台ではありますが、ロックは全く関係無い内容です。しかも主人公のキラはシェークスピア役者!!!(途中で転職しますw)
にもかかわらず、まず彼の名前・・・キラ・クイーン!!!!!!wwwwww
そしてこの表紙!!!(こういう場面は全くありませんwwwww)




キラは女性とみまごうような美貌の持ち主ですが、人を殺すことを何とも思わない悪い奴()です。大和さんには珍しいピカレスク・マンガです。
とても面白いと思うのですが、絶版で、古本で手に入れました。



このDavid BowieもKILAのモデルじゃないかと思うわ〜w

で、これも今回再び読むまで私自身、忘れていたのですが、この作品の中に、話の展開とはほとんど関係無いと言っていいが、主人公のキラにとってとても大切で、且つ読者に強い印象を残す(多分)アレクという少年が登場します。

このアレクを見て、なぜ大和和紀さんにジミーを主人公にしたマンガを描いてほしいと思ったか自分で勝手に納得しました。

このルックス!
Stone the Crowsの頃のジミーと似ていると思いませんか?(姫様カットの髪型がw・・・え、似てないですか?スミマセン m(  )m )




なお、アレクはとても清い少年で、誰にも心を許さないキラに「唯一の神聖」と言わしめるような、絶対的許容力を持った、ほぼ形而上学的な存在で、リアル・ジミーとは多分性格が全然違うと思います(ジミー、性格キツそう・・・)w
たとえどんなに良い役者が演じたとしても、実写や現実世界にはあり得ないアレクのような人物が、マンガの中ではリアルに存在してしまうマンガのパラドックスてすごい!

このマンガの中で、キラはしょっちゅうアレクを抱きしめ、ベタベタします。
萩尾望都さんの『ポーの一族』(のアランとエドガー)や『トーマの心臓』もそうですが、こういうマンガがアメリカにあったら、きっとゲイ・コーナーに置かれてしまうと思うのですが、キラとアレクの間に性愛的な関係はありません(なおキラは女性と結婚するし、異性愛の対象としてはマドロンという別の女性が登場します)

そもそも日本の(エロくない)マンガやアニメに出て来る王子様初めカッコいい男の子って,彼らに恋に落ちている少女読者にとって、性愛の対象ではないことの方が多いのではないでしょうか(その点、アメリカでティーンに大人気の『トワイライト』のヒロイン、ベラの究極の望みは「エドワードと寝て彼の子供を生みたい!」というのが全く対照的で興味深かったです)

リアル・ジミーは、インタヴューなどを聞いていると、生意気そうだし、性格は女の子っぽいところは全然無い普通の男の子と思うのですが、すごく痩せてて華奢だし、「女の子みたいな」という形容が似合うような可愛い顔と小柄な体つきをしています。

18歳のジミーの演奏を観た人が「12歳くらいに見えた」と言っています。
Stone the Crowsのビデオの19〜20歳くらいのジミーも、14歳くらいの少年に見えます。
「女の子っぽい少年」というよりは、性未分化の子供のようです。

「見る」人の勝手な想像力が投影される対象の表象として、ジミーとアレクは通じるものがあり、ギターや音楽のことにあまり興味が無くても、「ジミー素敵♡」と思ってしまう女の子は多いのではないでしょうか。

ジミーとアレクの共通点:華奢で女の子ようなルックス、天才(ギターとチェス)、ネタバレ注意!>>>早逝(ジミーをモデルにしたのかと思ったら、大和さんがアレクを死なせた方が先で驚きました!)

ここでものすごく主観的ですが、ジミー・アレク系(?)ではないか?と思う70年代(?)マンガの画像いくつかあげておくw(作者と原作と人物の名前全部わかる人、正直に申告しなさい!w)








余談ですが、私はマイケル・ジャクソンのファンでもありますが、彼がアメリカで叩かれた大きな理由のひとつは、マイケルが「男でも女でも、白人でも黒人でも、大人でも子供でも」なかったからだと思っています(フランク君が書いた回想録を読むと、マイケルも本当はわりと普通の男の人だったようでちょっと安心しましたが)。
アメリカでは「男は男らしくマッチョで、女は女らしくセクシーで」という考えが、今も支配的に思えます。

で、次に私が思い出すのは、(話はどんどん飛躍します、もうほとんどジミー関係ありませんwww)、フィギュア・スケーターのジョニー・ウィアー君です。



彼も日本での人気が高いですが、アメリカでは一時期(対照的に男臭いライサチェックがヴァンクーヴァーで優勝した頃)、ひどく叩かれていました。
あの頃はまだカミングアウトしていなかったのですが、とてもカッコいい事を言っていました。

「男らしさ(masculinity)とか女らしさ(feminity)なんて考えは古臭いし、自分の趣向を公表する必要もない」と。

そうなんですよ〜。我々ストレートの人間や明らかにストレートに見える人間は、性的趣向を公表しろ!と圧力をかけられることはないのに、ゲイの方やゲイっぽく見える人は本当にプレッシャーが大変です。
放っておいてあげて下さい(結局、ジョニーはカミングアウトし、その後はすっかりはっちゃけてるようで、前より楽しそうですがw)

…とものすごく脱線しましたが、日本は少女マンガの例に見るように、性的徴候をあからさまに誇示しなくていい、いわばユニセックスな文化があるので、マイケルもアメリカほど叩かれないし、他人に(比較的)寛容(または無関心w)な英国でジミーは叩かれていないと思いますが、音楽とあまり関係ないところで、あまり男臭くないルックスのジミーの、女性ファンが最も多いのは日本ではないかと私はにらんでいます(だからどうしたw)

繰り返しになりますが、ジミーにしろマイケルにしろジョニーしろ、公人である彼らは見る人の勝手な想像力の対象になってしまいます。


「マンガ+ロック」ネタに戻りますが、これぞまさにロック漫画!というマンガがあります。
水野英子さんの『ファイヤー!』です




なかなか感動的な漫画です(これも絶版で、実は国会図書館に読みに行って、同図書館勤務の後輩に「ここは漫画喫茶ではありません」と叱られましたw 余談ですが、国会図書館内の喫茶店にあるチープなホットケーキとナポリタンが好きですw)

ロック・スターになる主人公アロンのモデルは、ウォーカー・ブラザーズのスコットなのだそうです(んー、ちょっと古い?60年代?)





カッコいいですね〜

(オマケ↓)



↑Walker Brothers: The sun ain't gonna shine anymore (1966)
(80'sにAir Supplyがカヴァーしてましたよね?この歌詞の中の、"nothing to lose but no more to win"という箇所は、U2の"With or Without you"に影響を与えたかも?)


↑『スコット・ウォーカー30世紀の男(Scott Walker 30 Century Man)』(観た?)

このマンガの冒頭で、アロンの仲間のジョンがこんなことを言います。
「君たちファンは、アロンのことは何でも知りたがった。好きな色さえ知りたがった。でも彼の心を知ろうとはしなかった」

本当にそうです。
もう亡くなってしまったジミーやマイケルが本当はどんな人で何を考え思っていたか、私達には知る術もありません(生きている身近な人でも、本当はどんな人かなんて何も知らないかも、なんですけどね...)

ジミーの命日記念ポストの次に、こんなふざけたrandom thoughtな内容でスミマセンでした m(  )m
次回以降は真面目にポストします!